【映画紹介】「勝手にふるえてろ」|ネタバレ・感想ー自分の好きな人か、自分を好きな人かー


今回はアマプラで見れるオススメ映画紹介ということで、松岡茉優さん主演の「勝手にふるえてろ」を紹介します!
作品情報
公開日 | 2017/12/23 |
上映時間 | 117分 |
ジャンル | コメディ・ロマンス |
脚本・監督 | 大九明子 |
原作 | 綿矢りさ「勝手にふるえてろ」 |
音楽 | 高野正樹 |
受賞歴 | 第42回日本アカデミー賞・最優秀主演女優賞「松岡茉優」ノミネート |
出演 | 松岡茉優、渡辺大地、北村匠海、石橋杏奈 |
監督:大九明子さん×原作:綿矢りささんは2020年にのんさん主演「私をくいとめて」でもタッグを組んでいます!「私をくいとめて」もめちゃくちゃ見たいのですがまだ見れてません(TT)

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- 原作小説が好きな人
- 軽く笑える映画が観たい人
- クセの強い映画が好きな人
- 自分に自信がない女性(特に恋愛面)
あらすじ(ネタバレなし)
江藤良香(以下、ヨシカ)は経理部の24歳。ヲタク期間が長く恋愛経験0のヨシカは、中学からの片思いの相手、一宮(以下、イチ)を脳内に召喚し脳内恋愛を楽しむ日々を過ごしていた。
ある日、同期で営業部の霧島(以下、ニ)に告白される。人生初の告白にテンションが上がるが、脳内のイチも忘れることができない。
ニからの告白に答えないまま二人の男性の間で揺れ動く日々を過ごすが、そんな中ヨシカはあるきっかけからイチに会うことを強く求めるようになる。そこでSNSで中学時代の同級生になりすまし、同窓会を計画する。
大人になったイチと会ったヨシカは「長年の片思いの相手」と「自分を好きな人」のどちらを選ぶのか?妄想癖持ちのこじらせ女子はこのあとどうなってしまうのか?
以上、ネタバレなしのあらすじでした(^^)
感想(ネタバレなし)
私はこの映画を原作を読んだ後に観ました。個人的な感想。

この作品、コメディというだけあって面白いです。大爆笑、というよりはフフッと軽く脱力して観られるくらいの面白さ。
ヨシカ役の松岡茉優さん、本当に適役すぎます。松岡さん自身、もともとヲタクだったらしいのでその影響もあるのかもしれませんが。私は特に予告編にもある、松岡さんの歌唱パートが大好きでオススメポイントです。
松岡さんだけでなく、綿矢りさ作品の癖強めキャラをさらにコメディ化したものを演じる役者さんたち、シンプルにすごい。映画オリジナルキャラクターの、ヨシカの隣人やコンビニ店員などもクセ強めでいい味出してます。
ヨシカはかなりヤバい女性です。映画を見ていただけるとわかるのですが、本当に妄想癖がすごい。私が察するに被害者意識も強めです。やることもかなりデンジャラス。
まずあらすじで書いたように、片思いの人に会うためにSNSで他人になりすまします。こんなこと普通できないでしょ…?あらすじに書かなかった映画後半でもヨシカは、社会人がそんなことする?ってことをやらかします。
でもこの作品、こんなヨシカのことを好きな男性がいます。そう、「ニ」です。
私自身、恋愛経験が少なく、自信がなくなることがよくあります。そういう時に自分の脳内にヨシカを召喚するんです。こんなヤバい人でも好きになってくれる人がいる!と思うと少し自信が出てきたり、元気がもらえたりします。
あと、ヨシカみたいな思考をするのはなかなか楽しい(個人の感想)。フィクションでも、ありがたい存在ですね!(笑)
胸キュンな恋愛映画!という感じではないのですが、妄想大暴走!のなかにもちょっとリアルを感じる恋愛模様が見えている気がします。変なことがいっぱい起こる映画ですが、恋愛や人間関係の生々しさが垣間見えるのがいいんですよね~。
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とにかくネタバレなしで感想を伝えるのが難しい!ここからはネタバレありの感想になります!

感想(ネタバレあり)
圧倒的イチ派。
イチと同窓会で会ったヨシカはその後イチを含めた上京組数名で再び集まるのですが、そこで絶滅した動物の話題盛り上がり、イチとの距離を縮めます。ですがここで、ヨシカはイチから名前を覚えられていなかったことが発覚します。ヨシカはめちゃくちゃショックを受けます。
でもここ、そんなに悲観的にならなくてもいいと個人的には思いました。
名前を忘れられていたのはヨシカからしたらショックだったかもしれないけど、普通に考えて覚えられていなくても当然じゃないですか?中学時代は基本的にはイチに話しかけず、勝手に一人で想いを大きくしていただけだから。
ちょっと被害者意識というか、自意識過剰すぎるのでは?と思いましたね。
せっかく絶滅動物の話で盛り上がったのに。上京と絶滅動物という共通点を持てたのに。私なら名前を教えて、これからも関われる方法を考えますね!ここらへんに普段現実がほとんど見えておらず10年間も脳内恋愛をし続けたヨシカのこじらせ具合が伺えます。
私はニを許せない。
妄想から覚めて現実を見るようになったヨシカ。歌唱パート後のニとのデートの場面で多々見られるヨシカの笑顔から、自分を見てくれている「ニ」のありがたさに気づいたという解釈をしました。
ニと過ごす時間の中でヨシカは「これは現実だろうか?」とつぶやきますが、多分この時点でヨシカはニのことを好きになっているのではないかと思います。本人は気づいていなさそうだけれど。
でも思い出してくださいよ。最初のアプローチから結構ニってキm…、独特な距離の詰め方だったし、趣味も合わないし、性格も…私は好きになれないな…(個人の好みの問題)。
一番無理なのがここ。ニが、「ヨシカの恋愛経験が少ないところも可愛いなぁ」みたいなことをのたまう場面。いや、これはさすがに嫌です。思っても言ってはいけない言葉でしょうよ。恋愛経験が少ないことをこちとらコンプレックスに感じとるんじゃ!!!



来留美は本当に悪意を持っていたのか
ここまでああだこうだ言いましたが、一応全部飲み込んだうえで、男女の恋に落ちるタイミングの違いがリアルだなあと思いました。
女性は人を好きになるのに時間がかかるっていうじゃないですか。それで男女の好きになるタイミングがすれ違って、恋愛がうまくいかないっていうのはあるあるなパターンですよね。
でもこの映画のすごいところはニがあれだけ告白の答えを待たされたのに、ずっとヨシカを好きでい続けたこと。
あれ?もしかしてニってめっちゃいい人?最後にはヨシカの中で完全な悪役にされる同僚の来留美ですが、初めてには良い人物だとニを評価していましたね。
ここでこの見出しの疑問が生まれました。来留美は本当に悪意があったのか。私は、実は来留美は初めからニとヨシカの恋が上手くいくように立ち回っていたという説を支持します!
ヨシカは恋愛経験がないことや処女であることを隠したい。でも、やはり恋愛において男性側のニはそれを知っていて行動した方が上手くいくと思います。そこら辺を来留美は理解してニの恋愛相談に乗っていたのではないでしょうか。
だったらニに絶対口を滑らせないように釘刺しとかないといけないけど。というか、ニが完全に口滑らしてるのが悪いけど!!
あと、結婚願望が強い方っていうのは別にこれくらいの年齢の男性なら結婚を考え始めるころだから、長い付き合いをするためにも言っておいてもいいことだと来留美は判断したのではないでしょうか。ニは結婚をまだ見据えていなかったという点ですれ違いが起こってしまっていましたが。
このあたりはあくまで憶測です!
これはハッピーエンドなのか?
会社に居づらくなったヨシカは会社に噓の産休届を出し、つわりと噓をついて会社に行かなくなります。ニから連絡が来ないことに苛立ち、会社に架空の人物のふりをして電話をかけ、ニを家に呼び出します。
もうやってることめちゃくちゃですよね。で、言いたいことぶつけ合った末にお互いに寄り添いあってキスして終了って、ハッピーエンドか???
このあまりにも現実離れしたヨシカの行動と、未来が見えないラストシーンは賛否分かれるところだと思います。
このラストシーンは、かなり原作に忠実で、綿矢りさ好きの私からするとよくやった!!!という気持ちです。
多くの綿矢作品のラストシーンに明るい未来は見えません。だからといって暗いかと言われたらそうでもないんですよね。一連の問題に登場人物なりの答えを見つけて、なんとか先に進もう!ってところで物語が終わってしまうんです。完全なハッピーエンドでとどまらないから、考察や感想にも人それぞれ違った意見が出るんです。それが面白い!
私はこのラストシーンを現実と混同してはいけない、という考えに至っています。
はじめは、このような状況になったら自分はどうする?とかも考えてはみました。でも、どう考えても浮かびません。だってどんなにショックなことがあっても、会社に居づらくなっても、あんな噓つかないですから!!
あくまでフィクションであることを受け止めながら、ネタバレなしの感想の部分でも書いたように、脳内にヨシカを召喚する。私はヨシカよりよっぽど現実を見られているまともな人間だ、と日々支えられながら現実世界を生きています。
まとめ
今回は映画「勝手にふるえてろ」について、あらすじ・感想とともに紹介しました!少しでも興味を持っていただけたら幸いです(^-^)
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