【新感覚】映画「LAMB ラム」ネタバレ・感想・考察|癒しとゾワゾワの共存に謎の感動

2022年10月23日

Yuu
Yuu
こんにちは!Yuuです♪

今回は現在上映中(劇場によっては公開予定)の映画「LAMB ラム」について感想や考察を話していきます!

「禁断のネイチャー・スリラー」っていうキャッチフレーズ、めちゃくちゃ興味わきますよね~!!私自身、YouTubeの広告で見てからずっと行きたいと思っていた映画でした。

この記事を読んでいただくと

  • 「LAMB ラム」がどんな作品か
  • 特にどんな人にオススメか
  • 映画素人大学生の感想や考察

が分かるようになっていますので、ぜひ最後まで読んでいってください!後半はネタバレも含みますので注意して読んでいただけると嬉しいです。

既に観た!という方は是非コメントに感想を書いていってくださいね。

映画『LAMB/ラム』オフィシャルサイト (klockworx-v.com)

作品情報

公開日2022/9/23
上映時間106分
ジャンルホラー、ファンタジー
監督バルディミール・ヨハンソン
脚本ショーン、バルディミール・ヨハンソン
受賞第74回カンヌ国際映画祭 ある視点部門《Prize of Originality》受賞

ジャンル分けが難しい作品ですが、やっぱりホラー要素強めだと思ったので、私の中ではホラーで。ヒューマンドラマっぽいところもありますが、フィクションが強すぎるのでね…

監督のバルディミール・ヨハンソンさんは、作品舞台にもなっているアイスランド出身の方です。

過去には「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」などの特殊効果を担当ていたそうです。この作品が長編監督デビュー作なんだとか。

デビューいきなりこれはインパクトがすごすぎるって…。特殊効果の経験がこの「LAMB ラム」の監督をするのにも生かされているのかもしれませんね。

カンヌ国際映画祭でも賞を受賞したということで、衝撃の話題作であったことがわかりますね!

あらすじ・特にオススメな人

https://klockworx-v.com/lamb/

山間に住む羊飼いの夫婦イングヴァル(ヒナミル・スナイル・グブズナソン)とマリア(ノオミ・ラパス)。

ある日、二人が羊の出産に立ち会うと、羊ではない何かが産まれてくる。

子供を亡くしていた二人は、“アダ"と名付けその存在を育てることにする。

奇跡がもたらした“アダ"との家族生活は大きな幸せをもたらすのだが、やがて彼らを破滅へと導いていく—。

映画『LAMB/ラム』オフィシャルサイト (klockworx-v.com) STORYより

こちら公式サイトからの引用のあらすじなのでですが、主要キャラとしてもう1人、ペーテゥル(ビョルン・フリーヌル・ハラルドソン)という人物がいます。

彼はイングヴァルの弟で、マリア、イングヴァル、アダの3人の"幸せ"に疑問を持ち、物語に大きく関わってくる人物として登場します。

羊ではない何かとは?3人は一体どうなってしまうのか?というお話です。

特にオススメな人
  • 広告などの宣伝を見て興味を少しでも持った人
  • 落ち着いた映画が観たい人
  • 動物が好きな人
  • 後味の悪い物語が好きな人

感想(ネタバレ無)

お名前.com

音の演出が良い

とにかく聞き心地が良い!これは劇場でしか楽しめないでしょうね。

私が特に好きだったのは足音ですね。山間の草原のようなところを劇中ではよく歩くんですが、その時の足音がいいです。

あと、物音。この作品前半は会話シーンが少なく、本当に物音がたくさん耳に入ります。丁寧に音を拾っているんだなーと、素人ながら思いました。

物音によって、静かさが強調されていて、不穏で不思議な空気感を作り出していた気がします。

全体的に音がそれほど大きくないのも特徴だと思いますね。ホラー映画だと、音でドーンと驚かせる演出が多いと思いますが、「LAMB」では基本的にそういうシーンはありません。

Yuu
Yuu
ビビりな私でもあまり疲れずに鑑賞することができました

たまに不穏さを助長させるようなゴォォォォっていう謎の効果音が挟まれていて、「怖いの来るか?来るか??」ってなるんですが、怖いのは来ません…(笑)

ただ、1個だけ、銃声だけはデカいです。めっっちゃビビりました(ビビりすぎ)。まあでもそれくらいです。

怖いというよりかは、自然の静かさの方が強く感じるような音作りをしているんじゃないかなと思います。ネイチャー・スリラーだしね。

動物たちの名演技に癒される

この映画、動物たちがたくさん出てきます。羊たちはもちろん、犬や猫、チョイ役(エキストラくらい)ですが、馬もいます。

この子たちが本当に名演技なんですよ。よくこんなの撮ったなぁ…と。CGは結構少ないんじゃないですかね?

動物たちを扱う映像作品って絶対難しいじゃないですか。そこをちゃんと撮ろうとする監督の覚悟が見えるような気がします。

この動物たちがみんなかわいいのよ…

ずっとゾワゾワする雰囲気はあるんですが、この動物たちが頑張って演技してるんだなーと思うとめちゃくちゃ癒やされました…♡

映画が終わったとき、同じスクリーンで見てた方が、お友達と「アダのお母さん(羊)名演技!」って話てて「それな。」って思いました(笑)

アダのお母さんも大事な、私にとってはキーになってくるキャラクターだと思っています。私的に助演動物俳優賞受賞です。

そんでもってアダもかわいい!

予告映像の時点で、羊の顔をした何かが生まれてしまうことはわかるのでネタバレにはならないと思うんですが、アダは体の多くが人間なんですね。

調べたところ、アダは4匹の羊と10人の子役さんで演じているそうです。

複雑な1人のキャラクターが複数の動物と人間によって作られてると思うと面白いですね。

もちろん子役さんの動きもあってとてもかわいいんですが、羊の顔ってこんなにもかわいかったんですね。知りませんでした。

こんな感じで、動物たちのかわいらしさを存分に感じられる、かなりネイチャーな(?)作品になっているので動物が好きな方は特に楽しめるんじゃないかなと思います。

でも、たまーに、殺されちゃう子もいるので動物殺害が苦手な方は控えたほうがいいかもしれないです…

不穏な空気、でも力を抜いて観られる

ここまでも話してきたように、基本的にはホラー寄りの不穏な空気感で話が進んでいきます。

前提として、普通ではないものが生まれてきてしまったわけですからね。

音響の効果だったり、映像の暗さもあって、ただ明るいというシーンがほぼほぼないんです。太陽がガッツリ当たるシーンもなくて、常に薄暗ーい感じです。

なんですけど、ちょこちょこ癒されたり、クスッと笑えるシーンが挟まれるんです。

前にも挙げたように動物たちや、アダのかわいいシーンも癒やされるんですが、人間の登場人物たちのシーンも平穏な時間があるんです。

マリアやイングヴァル、ペートゥルたちがアダと一緒に幸せそうにしているシーンがとても印象的です。

衝撃の結末に一切関わらない、ただただ平和な日常を切り取ったシーンがあるんですが、ついクスッと笑ってしまいました。

結末には関わらないのに、なぜか映画を思い出すときにすごく頭に残っているんですよね。

というかむしろ、あのラストだからこそ平穏なシーンも強調されるし、平穏なシーンがあるからこそラストが映えるしで、相互的に作用してる気がします。

Yuu
Yuu
ラストが気になる方は絶対劇場行ってね!

こんな感じで、ホラー的な演出と自然などの癒し要素がちょうどよく合わさっているので、ほどよい緊張感で力を入れすぎることなく観ることができます。

もしかしたら、中間部は若干間延びしているように感じる方もいるかもしれないです…。展開が早い物語や、派手な演出が好きな方は合わないかもしれないので注意です!

この記事を読んで、気になった!という方はぜひ劇場に足を運んでみてくださいね。

以下ネタバレ含むので未鑑賞の方はこのあたりで👋

Yuu
Yuu
読んでいただきありがとうございます!映画を観たらまた来てね!

感想・考察(ネタバレ有)

https://klockworx-v.com/lamb/

ここからは「LAMB」を観た前提で感想や考察を話していきます。

まだ観ていない方でネタバレが嫌だという方はブラウザバック推奨です。

見せる、見せない部分

この作品、見せる見せないや語る語らないの駆け引き(?)がすごいなーと思いました。

ずーっと最初はアダの体を隠してたんですよ。で、母羊に盗まれてからやっとあのプリケツが登場するんです。

なんでここまで隠したのかはよくわかりませんが、焦らされてる感じがして、「はやく見せろーー!」って思ってました(笑)。さすがに赤ちゃんの体と羊の頭をくっつける撮影は難しかったという大人の事情の可能性もありますが…。

あと、ペートゥルがアダを銃で撃とうとするシーン、カットされてたじゃないですか!あれ絶対死んだと思いました。あの後何があってペートゥルとアダが仲良くなったのか、なぜ殺すのをやめたのか、観客の想像に任せるところが面白いですね。

また、見せない部分としては、マリアとイングヴァルの実の娘の件ですよね。

序盤に、時間旅行ができるようになったら過去に戻れるかという話で何か匂わせていましたね。マリアは今が幸せと言っていましたが。

そこから、中盤に映される“アダ"という子のお墓で、2人の実子が亡くなっていることがわかります。公式のあらすじを読んでいたらわかることなのですが、それを知らない人でもわかるくらいの伏せ方で好きです。

ここの話を完全に口で説明しきるわけではなく、関係がないように思えた会話をカメラワークで伏線回収をするのが良かったですね。最近観る邦画は、明確すぎる伏線回収が多かったのでかなり好きなポイントです。

対して、アダの父親はめちゃくちゃしっかり見せてくれましたね!まさに未知との出会い。

謎を謎のまま終える展開でもよかったのですが、私はしっかり見たい派なので、好きな演出でした。ただ、観る方によってはあれだけはっきり見せると、急にCG感が強くなってチープに見えた方もいたかもしれませんね。

禁断タブーとは何?アダの父親について

この作品は、予告の時点で、もうすでに羊と人間のハイブリッドが生まれてしまうことはわかっていたことなので、「何が生まれたか」ということに関してはあまり焦点を当てていないんです。噂に聞く「それがいる森」とは真逆ですね。見に行ってないけど。ネタバレだけ聞いたけど←

そこがすでに分かってしまっている分、ストーリーが面白くなかったらここまで話題にならなかった作品だったんじゃないかなと思います。そこらへんが上手いですよね。

最終的にアダの父(頭羊、体人間のなんかすごいやつ)が登場し、3人の幸せを破壊して物語が終わります。

そう、そこではじめのシーンが「そういうことだったのか!!!」ってなりました。

はじめの吹雪の中を誰かが進んでいるような視点のカメラワークで、羊小屋に侵入してたじゃないですか。あの時の視点がアダの父だったんですね。

馬たちが逃げて行ったり、羊たちが騒いでいたのも、あんなのが現れたらそうなって当然だよなーと納得できました。

最終的に、アダ父アダを連れてどこかへ行ってしまいます。

アダにどれほど知性があるのか、何を考えているのかは作中一貫して分かりづらくなっています。

でも、人間たちが何か楽しそうにしているときに1人どこかへ行き、鏡を見て立ち尽くしているシーンなどを見ると、どこか疎外感を感じていそうでした。自分とこの人たちとはちがう、という感覚があったのかもしれません。

だからか、ラストではイングヴァルの死を悲しみながらも特に反発する様子もなく父のほうに付いていきます。見た目は父の方がアダにとっては近いですしね。

言葉で言わなくても、なんとなくこんなことを考えているんだろうなということが想像できる演出に、シンプルに感心してしまいました。羊たちのいろんな表情を撮るの、難しかったんだろうな…。

結局のテーマは因果応報?

物語自体はそれほど複雑な話ではなかったですよね。悪く言えばありきたりでした。テーマが"因果応報“みたいな感じだったので、わりと人生で1度は見たことがある感じの展開。

でも、たぶんスタンダードな因果応報の物語だったら、アダ父はマリアも殺していくはずなんです。一番恨んでるはずの人物ですから。

では、マリアは殺さずにイングヴァルと犬だけ殺し、アダを連れ去ってしまったのか、ここから考察していきます。

簡単に言えば、マリアがこれまでやってきたことへの復讐ですよね。

アダ父は、アダをマリアに取られて育てられ、アダ母はアダを取りかえそうとしたらマリアに殺されてしまった立場なわけです。つまり、アダ父は彼にとっての大切なものをすべてマリアに奪われてしまったということです。

こう考えると、なぜマリアが殺されなったのかが理解できます。イングヴァルと犬を殺し、アダを連れていくことでマリアにとっての大切なものをすべて奪うことになるんです。

アダ父は、自分がマリアにされたことをそのままマリアにやり返したということになっているんじゃないかと思います。

一番恨みの対象になる人物だからこそ、殺してしまうのではなく周囲の大切な人たちを奪い去って、生きたまま悲しみを味わわせるためだと思います。

この作品内では一応クソキャラとして描かれていたペートゥルですが、最終的に良くも悪くもない結末を迎えているのはペートゥルだけでしたね。殺されていないし、もしかしたら、アダが連れて行かれたことやペートゥルが殺されたことも知らないままどこかで暮らしていくのかもしれません。

ペートゥルのマリアへの近寄り方は本当に気持ち悪かったですが、この作品の中で唯一倫理観が残っていたのもペートゥルだと思います。

アダを一度殺そうとしたシーンはありましたが、なぜか次のシーンでもアダは生きていました。

さすがに殺すのは良くないと踏みとどまったのか、アダの母を殺したという弱みを握ってマリアに近づくことを考えたのかはわかりません。でも、もしここでアダを殺していたらきっと復讐の対象になっていたでしょう。

対してマリアは、自分の幸せを作るために倫理観が消えていましたよね。さすがにアダのお母さんを殺してしまったときには心が痛くなりました。

人間という立場を利用して邪魔なものを排除する姿は、アダの父に恨まれても仕方がないんじゃないかと思ってしまいました。

人間の世界ではペートゥルが悪の立場でも、動物の視点で見るとマリアが悪いように思えてきます。幸せのために何でも自分の思い通りにする人間の傲慢さが垣間見える作品です。

後味は悪いですが、むしろそのおかげていろいろと考えさせられるし、余韻に浸れるような結末になっていると思います。

マリアの最後の言葉

あまりはっきりと覚えてはいないんですが、最後にイングヴァルを抱きしめながら、「きっとなんとかなるわ」的な発言をしていたんです。その後に深く呼吸をしてエンディングという流れです。

その最後の言葉は、今後の人生の話をしているんじゃないかなと思いました。

マリアは、過去にも実子を亡くすという辛い経験をしています。しかし、作中でのイングヴァルとの会話で、「今が幸せ」という話をしています。それから、アダと出会い新たな幸せを手に入れます。

ですから、イングヴァルとアダを失うという辛い事実を目の前にしながらも、きっといつか幸せを手に入れられるという謎の希望を持った言葉なのではないかと思います。

このあたりから、全体としてマリアは幸せというものにこだわる人物として描かれていると考えられます。

彼女にとっての幸せを守るためならアダ母の羊に冷たく当たり、殺し、ペートゥルは追い出しました。ラストシーンでも、イングヴァルの死を悲しんでいても、医者を呼ぶ素振りもしません。本当に夫が死んだということだけに集中していたら、普通あんな言葉出てこなくないですか?

マリアはイングヴァルを失ってもなお、"幸せ"ばかりを考えているように見えました。

生きていく中で幸せを求めることは当然なことなのですが、求める幸せのためなら何でもしていいわけではありません。じゃあ正しい幸せって何?

ここまでかなりマリアは倫理観が壊れている悪役のように語ってきましたが、アダの母を殺したことを知らないアダやイングヴァルにとっては、マリアはいい人、いい母親だったと思います。アダを大切に育て、イングヴァルのことも愛していましたし。

私も人間視点で見ていたので、マリアを一概に悪者にするつもりはありませんでした。

でも、ここに動物や、それ以外の視点が入ることで後味の悪さが楽しめる物語になっています。

このように、“幸せ"というテーマに因果応報の物語が結びついて、強烈なインパクトを残す作品になっていると思いました

まとめ

今回は、「LAMB ラム」という映画について、ネタバレありとなしでそれぞれ感想や考察を話していきました!

不思議な世界観や、結末の感じや中間部の展開の遅さなど、賛否が分かれそうな作品ではあると感じましたが、好きな人はすごく好きだと思います。

パンフレットを買おうと思って、上映終了後にグッズの方に行ったのですが、SOLD OUTで買えませんでした(T_T)

多分観た多くの方が、気になったことが多すぎてパンフレットを買っていったんでしょうね😂それだけ惹きつけられる作品でした。

私は、おそらく初めてヨーロッパの映画を見たんですが、邦画ともまた違った良さを見られて面白かったです。ただ、やはり邦画のほうが文化的な理解もあるので、邦画のほうが見やすいかなぁ…。

この記事を読んで、興味を持った方はぜひ劇場に観に行ってみてくださいね♪

感想や考察のコメントもお待ちしてます♥

Yuu
Yuu
最後まで読んでいただきありがとうございました!

こちらでTwitterやっています♪→https://twitter.com/Yuu_blog03

🧡他の映画感想ブログはこちらから🧡

映画

Posted by Yuu